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2007/07/09

ニューシネマパラダイス

いわずと知れた大傑作。DVDで見た。完全版もあるが今回は通常版で見た。

最初に見たのが浪人生のころだったから、かれこれ10数年になる。その間何度も見た。

だが今回久々にみて、こんな映画だったのかと思った。つまりがっかりしたのだ。

ストーリーは言うまでもあるまい。なんと甘く、ノスタルジックな作品なのだろうか。若いころに感動していた自分が実に幼く思える。

だが、それは観客である僕が年を取ったということに起因しているのだろう。社会に出て人生の困難を経験して、この作品に満足できなくなっているのだ。うまくいかない自分、空回りする自分、みっともない自分。この作品の主人公トトは未来の希望というやつをまだ失ってはいないみずみずしい精神の持ち主なのだ。恋する女性との別れもあるが、それは挫折と呼べば呼べるのだろうが、自分の力のなさを自覚するほどではない。かつての僕もこのトトと同じ立場にいたのだ。だがその場から大きく離れてしまうと、トトを羨ましく思う感情が先に立つ。時間を浪費するなよと念じてしまう自分がいるのだ。

老年となった主人公は映画監督として名声を得て、故郷に帰ってくる。だが、その立場もまた僕からは遠い。おそらく自分が将来どこまでいけるか見えてしまっていて、トトにはなれないであろうことがわかっているから、なお辛いのだ。

よく切ないという。しかし本当の切なさは甘さの中に隠れているのだ。そのことを発見した一本だった。

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