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2006/11/03

ナチョリブレ

現在静岡市は大道芸ワールドカップ開催中である。多くの人出で賑わっていたが僕はそんなことには背を向けて一人黙々と映画館に。ナチョリブレを観るためである。

こんな日であるにもかかわらず意外とお客さんが入っていた。さすがに満杯というわけにはいかなかったが座席の7割程度は埋まっていたのではないだろうか?

映画の印象は「ああ、もったいない」である。素材はすごくいいのだ。しかしその料理の仕方がなんともまずい。ありていに言えばつまらないのだ。

孤児院を併設した修道院の料理番を勤めるイグナシオはろくな材料も手に入らず粗末な食事を子供達にさせていた。なんとかして良き料理を出したいと思っているのだが肝心のお金がない。イグナシオ自身もへまばかりしているさえない男だ。そんな日常を過ごしていたある日、新しくエンカルナシオンという若く美しい修道女が赴任してくる。イグナイオは勿論一目ぼれ。

ある夜、いつもの通りチップスを貰いに街まで出かけると、猫のような俊敏さを持つ男にチップスを丸ごと奪われてしまう。肩を落として修道院に帰ろうとする道すがらイグナシオは覆面レスラーのラムセスの派手な姿を目撃する。自分との境遇の違いに愕然とするがふと見るとアマチュアの大会のポスターを発見する。これだ!これしかない!!イグナシオは修道院ではプロレスはご法度であることを承知のうえで、この大会に参加することを決意する。

翌朝、イグナシオは猫のような俊敏さを持つ男を冗談みたいな方法で捕獲に成功、いよいよ大会に参加するのであった。

こんな感じで物語りは始まるのだが、エンカルナシオンを演じた女優さんのきれいさばかりが印象的で他のことは全然面白くない。こんなに面白くする要素が満載なのにどうしてこんなにつまんないのか実に不思議だ。

(余談だがこの女優さん、日本の長谷川京子に似てるなと思った。本当に余談だ)

コメディの場合各国で笑いのコードが違うということはあるだろうが、それでもここまでひどいと何だか残念だ。

何といっても良くないのはイグナシオを取り巻く人々の印象が薄すぎる。猫のように俊敏な男スティーブンはリングに上がるとからきしダメというのはいいのだが、あの俊敏さを生かした何らかの活躍をさせてもいいのにと思ってしまう。それに美しいエンカルナシオンとの恋のライバルの修道士のおっさんもライバルになりきれていない。そもそも登場回数が少なすぎる。またラムセスというのも途中のパーティーのシーンでいきなり悪役になり一貫していない。何もかも中途半端で未消化なのだ。

もったいない映画だと思う。よく日本のお笑い芸人がハリウッドより日本の方が笑いのレベルは高いというが、この映画に関して言えばそれは当てはまる。もう少しネタを掘り下げないと。すべての登場人物がステレオタイプ的に見えてしまうのはいただけない。

もったいない、それがこの映画の感想だ。

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