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2006/08/21

スーパーマン リターンズ

アメリカでの人気はどうだか知らないが、ことこの作品に関しては日本ではあまり大きな成功を掴むことができないのではないか?それがこの作品を見た僕の率直な感想である。

日曜の昼からの時間に見たが、はっきりいってお客は大して入っていないように感じた。また、静岡市内では大きな劇場2館を占領しての上映だったが、これは劇場側の期待がだいぶ高いことを見越しての措置なのだろうが、うまくいかないのではないか、そんな気がした。

というのもスーパーマンが公開されると聞いて僕が最初に思ったことは「今さらスーパーマン?」である。かつてはヒットしたかもしれないが、現在では難しいだろう。特に若い世代には訴求力がないように思われる。なんとなれば日本の若い世代は日本のアニメを見て育っているためアメコミの中にヒーローを見つけなくても身の回りにヒーローはいくらでも見つけることができるのだ。オールドファンには申し訳ないがはっきりいって期待値は低かった。記念碑的作品だから見に行ってみるかというのが主たる動機ではないかと思う。

さて内容なのだが、率直にいって最悪だった。何といってもバランスが悪い。この作品の主たるテーマは二つに集約されるだろう。一つは悪党レックスとの戦い、もう一つはヒロイン、ロイスとのロマンスであろう。一応ヒーロー物だから、レックスとの戦いに重点が置かれていそうな感じがするが、決してそうではなくどちらかといえばロイスとの関係に重点が置かれている。おかげでせっかくケビン・スペイシーという名優を迎えての悪役との戦いが非常に希薄になり、つまらない仕上がりになってしまった。こんなことならラブロマンスでも作ればいいのにと思ってしまった。ロイスとの関係もデリケートに過ぎた。スーパーマンとの離れている期間に彼女に婚約者ができていて微妙な関係におかれてしまったという設定はわからなくもないが、実際問題としてその心情の描写が丁寧になされているかと言えばそんなことはなく、わかりにくい上に大雑把だった。こういう微妙な関係は大作りな大作映画には向かないのかもしれない。

この作品の一番のネックは悪党レックスがやろうとしていることがいまいちよくわからないということではなかろうか?新しい大陸を作りアメリカ大陸を沈め、何十万という人が死ぬという設定は確かにすごそうだが、映画を見ているとちっともすごい悪事を働いているように見えない。おかげでものすごい危機が迫っているという切迫感がなく、どこか滑稽ですらある。ケビン・スペイシーの芝居に迫力があるからこそ画面が持っているようなもので、あれが並みの俳優ならどうしようもなかったろう。

さらに最悪なのは新聞記者としてのロイスの描き方だ。ロイスとクラークは新聞社に勤めているのだが、スーパーマンが帰ってきたという事実に騒いだり、悩んだりしているだけでその裏でうごめくレックスの悪意と関連していない。そのためレックスの話とロイスの話がほとんど交差せず、物語が分断された状態となっている。クライマックスに入る重要な場面でロイスはレックスのアジトをそれと知らずに足を踏み入れるのだが、この場面こそ醜悪だった。そんなやばそうな場所にホイホイ入る奴がいるか?しかも息子を連れて。あざとい上に愚かな行動をキャラクターにさせている。それもこれも二つのテーマをもっと早い段階で交差させていないから、キャラクターにこんな無茶な行動をとらせてしまうのだ。こんな脚本誰が書いたんだ?これで日本の観客をひきつけられると思っているのだとしたならば、日本の観客は随分舐められたものである。

はっきりいって駄作だった。映画開始から一時間で早く終わんないかなと思ってしまうほどに・・・・。今年の夏は見たいと思う映画が少ない。どうにかならんものか?

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