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2006/02/14

フライト・プラン

ジョディ・フォスター主演の映画である。前評判のほうはどうだったのだろうか?客の入りはまずまずであった。

なんといってもこの映画はアイディアが秀逸だ。密室である旅客機の中で我が子が誘拐される。どこにも隠れるところがないのに娘はちっとも見つからない。まわりの乗客たちに聞いても皆知らないといい、主人公は自分の記憶のほうが間違っているのではないかとあべこべに思ってしまう。しかし主人公は娘がいたことの痕跡を発見して、俄然見つけ出そうと努力する。

ハリウッドらしい娯楽作ではないか。そう思うのだが、しかしアイディアの秀逸さが生かしきれていないように思った。

主人公はこの旅客機の設計者であり、誰よりもこの機について詳しい。娘の痕跡を発見した後、俄然見つける気になって、技術屋らしい方法で追跡者を巻くのだが、この辺は見ていて面白かった。普段は絶対に見ることができない航空機の内部を見せてくれるし、ヒーローの面目躍如だ。自らの持つ知識で奇想天外な方法で危機を脱するのは見ていて胸のすく思いがする。

しかし、物語は後半尻すぼみになる。機体が着陸してしまうのだ。前半の面白さは上空にあってどこにも出られない密室劇にあったのだと思うのだが、着陸してしまうと密室でもなんでもなくなる。おかげで緊迫感は半減し、面白みのない作品になってしまうのだ。

ハリソンフォードにエアフォースワンという作品があったが、あれはほとんど上空の話であった。上空にあるというのが緊迫感を生む、絶好の調味料になっていたのだが、この作品ではそれがどこかに消し飛んでしまっている。

思うに、この作品の製作者は航空機の先端部分は少々の爆発にも耐えられるというようなことを知っていて、どうしてもそれを入れてみたくなったのではないかと思う。だがそれは余計な知識のひけらかしではないかと思う。緊迫感を半減させてまで入れるべきではなかったと思うのだ。物語の全てを上空で行うべきであったと思う。

アイディアが秀逸であったのに実に惜しい作品にしてしまったと思う。

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