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2005/11/01

コープス ブライド

ストップモーションアニメーションで長編アニメを作るというのだから製作関係者には頭が下がる。一体どれくらいの時間を費やしたのだろうか?当然実際の撮影の前には台本はある程度は決まっていたのだろうから、高い鮮度を保ち続ける台本を書いたティム・バートンは偉大だといわざるを得ないだろう。

とはいっても、しゃちこわばって見る映画でもない。作品の随所にアメリカらしいジョークとのりのよさが散りばめられていて、観客を飽きさせない作りになっている。特に主人公がコープスブライドに無理矢理死者の世界に連れて行かれ、コープスブライドのキャラクター紹介かたがた、音楽にあわせて歌い踊るなどは、僕は羨ましくさえ思ったものだ。日本ではこういったノリの演出はなかなかできるものではない。まさにアメリカにしかできない演出なのではないかと思う。

ジョークといえばコープスブライドそのものがジョーークではないかと僕は思っている。死者との結婚で墓場、―実際にはあの世なのだろうが―に連れていかれ、どんなおっかないところなのだろうか、と思ってみれば意外と明るく楽しい。よく「結婚は人生の墓場だ」なんて言ったりするが、その墓場に主人公は明るさと優しさを見つけるのだ。結婚は意外と楽しいもんだぜ!というメッセージが込められている、なんていう僕の見方はうがった見方なのだろうか?

ストーリーは死体と結婚するというその奇抜な、そして実にうまいアイディアを得てそれを上手に生かしている。絶対に一緒になれない死者と生者の関係性に登場人物たちの心情ををうまく絡めている。悪役がほとんど出てこないこの作品の完成度がここまで高いのはこのアイディアがあったればこそであると思う。

良い映画を見た。お勧め映画である。

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