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2005/09/29

NANA

今話題の映画である。今年は邦画に話題作が多い。映画ファンとしては実にうれしい一年である。

行って見たら観客のほとんどが女性であった。男などカップルでたぶん彼女に連れてこられちゃった人なのだろう。そんな中、男が一人、しかも30過ぎたおっさんが見に行くのは実に気恥ずかしい。下手したら小学生の女の子と一緒に見ていたりするのだから・・・・・・・・。でもしっかり見てきたよ。

実は原作を読んでいない。話題になっているのは知っていたが、なんとなくこれまで触れる機会がなかった。したがって、原作のファンとはちょっと違う感想かもしれない。

さて内容だが、僕はいいじゃないとは思った。しかしここまでヒットする作品なのだろうかと考え込んでしまった。ストーリーを語るのに忙しく、上っ面な感じがしてしまったのだ。例えばハチが章司の浮気を知ってしまう場面。あそこは本当はものすごい葛藤が原作に描かれていたのではないだろうか?映画ではハチがわんわん泣いて、ナナが添い寝するというシーンで終わっていたと思うのだが、本当はここの葛藤、あるいは未練が描写されてしかるべきだろう。よくよく考えればハチが章司を信頼しきって依存している状態の描写もあっさりしている。ハチ、章司、幸子そしてその友人の描写はもっと濃密に描いて欲しかったかもしれない。劇中、章司が早乙女に「ハチは面倒な女なんだから」と説教されるシーンがあるのだが、僕にはちっとも面倒な女の子には見えなかった。むしろ章司の家で掃除をしたり食事をしたりというシーンを見て好ましく思った。そして、そんなハチを追い出して自分の住まいを見つけさすのをなんて冷たい!と思ったりもした。ハチのストーリーはその大部分がばっさり切り落とされているのではないか?そんな気がした。実際の原作ではどうなんだろう?む、む、むこれはきちんと読んでいかなければ!

一方のナナのほうだが、こちらは非常に丁寧に描かれていたように思う。こちらは比較的原作に忠実なのではないかと思った。って、読んでないけど・・・・・・。レンとヨリを戻すまでの心の揺れが非常に繊細に描かれてすんなりナナに乗れた。特にレンの首に掛けられた鍵の使い方のうまいこと!感心してしまった。

ナナはかっこいい人物として描かれているといっていいんでしょうな。そのかっこいい女でさえも悩み苦しみ、決してスーパーマンではないというのが共感を呼ぶのだろうな。僕もナナのストーリーには前のめりになった。

映画全体としてはこれは物語の序章に過ぎないという印象を持った。今まで違う環境で育った二人が一つの家に住み、一つの物語を紡いでいくための前提条件がやっとそろったという感じだ。物語のラストタクミとハチが会うのだが、ここでやっと二人の物語が一つになったといえると思う。それまではハチのストーリー、ナナのストーリーと明確に分けられ、互いが互いのストーリーに影響を与えることはほとんどない。従って、ここまではただ一緒に住んでいるというだけで百凡の女の友情物語の域を出ていない。恐らくタクミという存在を梃子にしてこの二人のストーリーは一つの明確な道筋が付けられていくのではないか?そんなふうに思った。

主演をやった中島美嘉はなかなかの名演であった。はっきり言ってこんなに芝居ができる人だとは思わなかったから意外でさえあった。プロフィールを見るといくつかの作品に出演しているようだ。知らなかった。すまんって感じだ。

また同じく主演の宮崎あおいを僕は知らなかった。とてもキュートでかわいらしい女優だと思った。ただ今回はちょっと損な役回りなのかも知れない。ナナの存在感のほうが圧倒的でどうしても霞みがちであった。ただ続編も製作されるというふうに聞いている。今後の展開と、彼女自身の成長に期待というところか。

原作読むぞ!何としても時間作って読んでやる!

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