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2005/06/10

いらっしゃいませ、患者さま

コメディ映画である。
チラシを見るとなかなか面白いことが書いてある。
「ナース指名制」「同伴人間ドック」「ひざまくら点滴」「薬の特急券」「口移しバリウム」
なかなか刺激的な内容だ。

そもそも、風俗業界の風雲児恩地が拳銃で撃たれ、経営危機の病院に担ぎ込まれる。
この病院の医院長近馬は世間知らずで患者に対してやたら高飛車。
当然経営はうまくいかずやくざがらみの借金の取立てに追われている。
で、この恩地が怪我を治してくれたお礼に様々なサービスを考案し病院を建て直すのだが
そのサービスが風俗業界出身の恩地らしく上記のようなサービスをやってしまうというものだ。
もちろん病院は大繁盛。って感じのストーリーだ。

着想は抜群に面白い。
チラシのあらすじをみると実に期待の持てるコメディ作品であることがわかる。
実際映画を見るとなかなか面白い。
だが、ちょっと不満の残る作品でもある。

というのもまず、恩地なのだが風俗業界の凄腕という感じが全くしない。
最初彼は、彼の考案したストリップショーに司会として出てくるのだが
胡散臭さは出ているものの、凄腕とは思えないのだ。
最初の設定の説明を省略しているため、後のストーリーに説得力を与えていない。
彼を慕う従業員や入院の見舞い客でも出てくればよかったのだろうが、
そういうこともしていないためキャラ設定がよくわからないのだ。
おそらく当初はそういうのもあったのだろうが、端折ったなとわかってしまう。
こういう部分は端折ってはいけない。

また新規サービスの描写はなかなか刺激的ではあるのだが
おそらく映画の作り手は、下品になってはいけないという思いがあったのだろう
おとなしい感じが否めない。
もう少し冒険をしてもよかったのではないかと思う。ギャグを手控えると
ギャグにならないという典型だな。

病院が儲かりはじめるというのがもう少し練られてもよかったのではないか。
出てくるのが札束とナースの指名の電話がひっきりなしと言うのはちょっと寂しい。

もちろんすばらしかった点も多い。
特に肝臓がんの患者とナースの交流の描写は
ここが病院で命の最前線で変わりがないことをよくあらわしていると思う。
この辺りは実にすばらしく、感動的で作り手の誠実な姿勢が現れていて
実によかった。わかれうたが流れるシーンでは泣けてくる。

最後の大団円はありがちなものだなと思った。
これはご愛嬌。
こういう締め方でないとうまく終われないということなのだろう。
これはこれでよしとしよう。

全体的にいって悪くはない映画だ。
肩のこらない娯楽作品に仕上がっている。
気軽に見に行くには良い映画だと思う。

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» いらっしゃいませ、患者さま。 [ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!]
いや〜、おもしろい!そして、こんな病院に入院したい。 ナース指名できるって、キャバクラ病院。 ツッコミどころ多くて完全ネタバレです。ご了承を(^^; ハウンドドッグ解散とか話題の人、大友康平、いい味出してます。っま、演技はちょっとカタイとこもありますが。 ... [続きを読む]

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