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2005/04/24

亡国のイージス

ついに読みました、この本。
今年の夏には映画が公開されるので
その前に読むのもいいでしょう。

その感想文なのだがなんとも書きようがなくて困っている。
上下2巻の作品で規模が大きいということもあるが
その内容も多岐に渡っている。
まず、護衛艦内部の士官と下士官の世界がある。
それから防衛庁の諜報組織の世界もある。
また、事件がおきてからは政府内の世界もある。
非常に多岐にわたる内容を、読者を混乱に入れることなく
書き分けたのはすごいなと思う。

内容は日本版TMD構想に従って護衛艦いそかぜが全面改修を受け
ミニイージスとして生まれ変わる。その艦長宮津は一人息子隆史を交通事故で失った。
もっともこの事故ののち宮津の元を訪れた男によって息子は交通事故ではなく
政府の防諜組織ダイスによって殺されたということを教えられる。
今まで自衛隊に属し国家を疑うことを知らなかった宮津は
息子を理不尽に殺した国家に復讐を誓い、護衛艦いそかぜにに乗り込む。
一方同じ護衛艦いそかぜの仙石は航海の直前、妻に三行半を突きつけられ
自らの人生の振り返られずにはいられない。下士官をまとめる先任伍長として
いそかぜに乗り込む。
さらに防衛庁の防諜組織ダイスの渥美は米国の特殊兵器を強奪した
ホ・ヨンファを追っていた。
いそかぜクルー如月は他と交わることなくクールに仕事をこなしていたが
兵長の田所とそりが合わず喧嘩になってしまう。仙石は如月の手に触れることができない
心の内奥を前に途方に暮れてしまう。

とまあ、さわりを書いただけでこんな風になってしまうわけです。
事件が起きる前を書いただけでもこんな風にややこしくなってしまう小説だ。

作品の評価としてはどうだろうか?
各人物の背景が詳しく述べられていてその点では
非常に作品に入りやすいといえると思う。
文句のつけようがない。
時代背景もきちんと描きこまれていて、少なくとも
「半島を出よ」のようなわかりにくさはない。
完成度は高いといえると思う。
なかなかお奨めの作品だ。

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